Yさん お墓参りと実家へ
2016年
09月16日
09月16日
入所当初は口数も少なく、車椅子で過ごしておられたYさんですが、今ではシルバーカーで歩き、心ゆくまで寝るというYさんらしい毎日を送っておられます。
先日、「お彼岸までに墓参りせなあかんなあ」とのことで、亀岡の篠まで行ってきました。
出掛けるとなると珍しく早起きで準備万端
お墓のだいたいの場所は娘さんから聞いていましたが、後はYさんの記憶が頼りです。
篠に入ると「ここ曲がったら王子や」など見覚えのある景色です。
お墓に到着し、場所を聞くと「上の方」となんともざっくりとした記憶
これは探すのが大変かと思いましたが、たまたますぐに見つかり一緒にお掃除をしてお参りです。
久しぶりのお参りに「一人では来れんかった、ほんまに良かった」ととても喜ばれていました。
その後、生まれた家に行ってみようと住所を頼りに散策です。車椅子でウロウロと30分ほど探しましたが、「西の方かな…わからんわ」と街並みも変わっており、なかなか見つからず。もう諦めかけた時、近所の方が声をかけて下さり一緒に探して下さいました。
すると、家が見つかり甥御さんと再会です。
お互い歳を取って、「誰かわからんかったわ~」と。
その後、お姉さんと甥御さんのお嫁さんが出てこられ、手を取って涙ながらに再会を喜ばれていました。
何年ぶりやろ~もういつ死んでもええわと喜ばれ、お母さんやお兄さんの遺影も持ってこられてご家族の再会でした。
長年暮らした街に戻り、ご家族との話の中で初めて知るYさんの姿がたくさんありました。
帰り際Yさんの「ほんまにありがとうな、よかったわ」との声に胸が熱くなる一日でした。